AI時代の釣り:一庫ダムで実感した、データ活用の力

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スタッフの休日

7月のとある初旬、私を含め現場監督の2人と用地担当スタッフの計4名で、兵庫県川西市にある一庫ダムへ釣りに出かけました。
最近は「AIがなんでも教えてくれる時代」とよく耳にしますが、今回の釣行ではそのAIの力を借りて事前に攻略法を練ってみることに。

事前準備とAIの活用

釣行日が決まってから、私は早速AIに問いかけました。
「7月初旬の一庫ダム、バス釣り攻略法は?」
この問いに対し、AIは驚くほど詳細かつ多岐にわたる情報を提供してくれました。
単に「バスが釣れるルアー」といった漠然とした情報ではなく、この時期のダムの具体的な状況、例えば過去のデータから推測される水温の傾向、それによるバスの活性の変化、さらにはその活性に合わせた効果的なルアーの種類や釣り方のコツまで、具体的なアドバイスを提示してくれたのです。

これらの情報を元に、私たちは各自が準備を進めました。私はこれまで培ってきた経験とAIの情報を擦り合わせながら、頭の中でシミュレーションを重ねました。

猛暑の中のスタートと誤算

当日、一庫ダムに到着すると、すでに日差しは容赦なく照り付け、文字通り猛暑日。
レンタルボートを借りていざ湖面へ漕ぎ出すと、容赦ない日差しが降り注ぎ、開始早々から全員が軽い熱中症気味になるほどの過酷なコンディションでした。

湖上に出ると、AIが示唆していた通り、表層の水温はかなり高い様子。AIの戦略では、日中の高水温期は深場や日陰を重点的に狙うべきとされていました。しかし、私にはこれまで実績を上げてきた得意な釣り方がありました。つい、「いつものやり方でなんとかなるだろう」という慢心が働き、AIが推奨する戦略よりも自分の経験を優先してしまったのです。

AIの勝利と私の反省

結果として、私のこだわりは裏目に出ました。期待していたほどアタリはなく、時間は刻々と過ぎていきました。

そんな中、AIの示す情報を試していた現場監督のX君が、見事な釣果を上げました。彼の竿に手応えがあり、慎重なやり取りの末に現れたのは、私たちの予想を上回る立派な魚でした。その堂々たる姿に、私たちは皆、驚きと喜びの声を上げました。

X君のその見事な釣果を目の当たりにし、私は自分のこだわりがAIの客観的なデータに及ばなかったことを痛感しました。
自然相手の釣りにおいて、これまでの経験は確かに重要な要素です。過去の成功体験は、時に自信となり、困難な状況を乗り越える力となります。しかし、時にその経験が先入観となり、新しい情報や状況の変化への対応を妨げることがあるのだと。AIは膨大なデータから最適な解を導き出し、私たち人間が気づかない可能性を示してくれます。
今回はまさに、そのAIのデータが彼に良い結果をもたらした形となりました。私の心には、「固定観念にとらわれてはいけない」という強いメッセージが刻まれました。

小さな喜びと学び

結局、A君のような大きな魚には及ばなかったものの、猛暑の中、全員が小さいながらも釣果を上げ、魚との駆け引きを楽しむ充実した時間を過ごせました。

今回の釣行は、私に多くの学びをもたらしました。AIが提供する情報は、単なるデータではなく、新たな可能性を切り開く強力なツールになり得ると実感しました。私たちの仕事においても、AIは経験則に代わる客観的な選択肢を提示し、提案やリスク予測など、多岐にわたる場面で活用できるはずです。もちろん、AIはあくまでツールであり、最終的な判断は人間の感性や経験に委ねられます。AIのデータと自身の直感をどう融合させるかが、これからの時代の課題でしょう。今回の経験を活かし、今後もAIと人間の協業で、より良い結果を追求していきたいと思います。

今回の釣行で得られたAI活用のヒント、皆さんの業務にも何か役立つことがあれば嬉しいです。AIと人間の協業で、私たちの仕事はもっと面白くなるかもしれませんね!

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