フランク・ロイド・ライトのスクラッチタイル

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設計ブログ

先日TVで『黄色い煉瓦〜フランク・ロイド・ライトを騙した男〜』というドラマを見ました。

フランク・ロイド・ライトの帝国ホテル(現在明治村に移築)は有名ですが、タイルの色にライトのこだわりがあったようです。

当時日本に多い煉瓦は赤色。でもライトは黄色いタイルにしたい。

当時、これが作れる職人は常滑の久田吉之助という煉瓦職人だけだったとか。

久田吉之助は病気で片腕を失っているので煉瓦を量産できないが、黄色い煉瓦を作ることが出来るのは自分だけだと職人のプライドにかけて作成方法は極秘とします。

 

かたやライトの建物を建てる為に煉瓦の数量が必要な責任者と別の職人は、しびれを切らせ、別会社を作って黄色い煉瓦を作ろうとするが黄色は出来ない。こちらもそれぞれの仕事にプライドをかけてぶつかります。

最後にドラマでは病魔に侵された久田が自分が死ぬことで、自分しか作れない黄色い煉瓦がこの世から無くなることを恐れてか、極秘の作成方法を出ていった弟子に教えるという話(ここはフィクションみたいですね)。その一年後に久田は病気で亡くなります。

職人のプライド、建物完成を実現する責任者のプライド、ライトの帝国ホテル設計へのこだわり。建物にはいろんな情熱とプライドがこもってます。

帝国ホテルにそんな逸話があったことに驚きました。そしてこの煉瓦会社はINAX (LIXIL)のルーツとなっているようです。

コロナも落ち着いたら、常滑のINAXライブミュージアムに行きたいな。久しぶりに明治村も行きたいです。

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